自宅での看取りについて

自分が病気になって、死が近づいた時、最後をどこで迎えるのか、考えたことがありますか。多くの方が、自宅での最後を望んでいますが、80%近くの方々が病院で亡くなっているのが現状です。最後の時を、「家」で迎えたいと希望しているにも関わらず、実際には家で亡くなる人が少ないと言う結果から、在宅で看取りが行える環境づくりを作り出すことがとても大切なことだと考えます。当ステーションでは、多くの看取りを行ってきました。自宅で、最後を迎えると言うことは、死を待つということではなく、いかに「自分らしく生きる」か生き方を選択することだと思っています。その、お手伝いをさせていただくことが、大事なことだと考えております。病院は、生活する場所ではありません。ゆえに、好きなテレビを見たり、好きなものを食べたり、自由にお酒やたばこを吸ったりすることが出来ないため、窮屈な生活を強いられます。しかし、自宅では、自由にわがままを言う事も出来、自分自身でどのような治療を受けるのか選択することも可能です。私たち、訪問看護師は、在宅医、ケアマネ、ヘルパーなど多くの、介護、福祉、医療のスタッフと連携をとり協力して、ご利用者様やご家族が、自分の意思でいかに生活していけるのか、生き方を上手に選択していけるようサポートさせていただくことが、重要な役割であると考えております。

<ターミナル(終末期)とは>

医師によって不治の病であると診断され、数週間ないし数ヶ月(およそ6ヶ月以内)のうちに死亡するだろうと予期される状態のことをいいます。

①ターミナルケアとは

末期癌の患者など、治癒する可能性のない患者様をケアすることをいいます。ターミナルケアの目指すところは、延命を図ることだけではなく、患者様の苦痛を緩和し、人間らしい生き方を援助することです。ターミナル期になると、痛みをはじめ、便秘や吐気、全身倦怠感、不眠など様々な症状が起こります。私たち看護師は、このような不快な症状をあらゆる方法を用いて緩和することを第一の目的とし、患者様を精神的に支えていくことが重要なことであると考えています。また、ご家族様の精神的サポートも重要な課題としております。

②具体的なケアの方法

私たちは、以下のようにケアを工夫しています。

★定期的に、体温、脈拍、血圧、呼吸状態などの観察。体の状態を観察します。

★ご利用者様が苦しくなく過ごせるように苦しい場合は、薬を使えるようにします。

★息苦しさ、痛み、吐気などがあるときは、必要な薬を使えるようにします。身の置き所がない、落ち着かない場合には、一時的にお休みできるように薬を使うこともできます。体の状態に合わせて、適切な薬が使われているか観察します。体の状態によっては薬の作用が強く出ることがあります。予測されるからだの状態をその都度お知らせし、対応します。

★ご利用者様の負担になる検査や治療を見直します。採血やレントゲンなどの負担になる検査は、最小限にしていきます。痰の吸引が苦痛となることもあるので、吸引は控えて痰の分泌を抑える薬を使うこともあります。点滴の量を調整し、点滴を行うことで、逆にむくみや息苦しさが増すことのないように配慮します。

★日々の生活が安楽に過ごせるようにお手伝いします。体を動かさなくても床ずれが出来ないように、定期的に体の位置やマットを工夫します。また、状態に合わせて、体を拭いたり髪や手足をきれいにします。さらには、お腹の張り具合を見ながら排便の調整を行ったり、負担のない排尿、排便の方法を提案します。

★ご家族の心配事、ご希望をその都度伺いし、ご家族の心配事が少なく、希望がかなえられるようお手伝いします。

以上のことは、一般的なことです。ご利用者によっては、あてはまらないこともありますが、なるべく、ご希望に沿った生活が過ごせるよう、サポートさせていただきます。

訪問看護サービス 管理者 岡田千恵子

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